コンクリート基礎の上に土台を載せる工事を行う。
土台の材料
土台の材料には当初防腐SPF材の4×4(フォーバイフォー)を使おうと思っていたのだけど、ホームセンターへ行ってみたところ在来の三寸五分の防腐材のほうが安かったので、そちらを使うことにした。
材積としても在来の木のほうが2割ほど大きいので丈夫になるだろうという考えも持っての決断だ。
購入した材料は、ベイツガ材の甲種2級。
この材料が土台に本当に適しているのかわからないけど「土台防腐材」とホームセンターの陳列コーナーに書いてあったので、購入した。
あとで調べてみると、
- ベイツガ材でも防腐処理してあれば土台としても利用できる
- 甲種は曲げ性能を必要とする部分、乙種は圧縮性能を必要とする部分に使用するらしい。(甲種は、梁や土台、乙種は柱に使用するみたい)
- 等級は1級から3級まである
ということがわかった。物置小屋をDIYで自作する際の材料としては今回購入したものは問題ないものであろうと勝手に決めた。
土台の加工
購入してきた土台の溝切りと、ボルト用の穴を開ける。
ボルト用の穴あけ
ツーバイフォー工法の場合、土台の上に直接材料が乗る場合があるので、ボルトの頭の部分を切り欠かなくてはならない。本当ならば、ノミを駆使して切り欠くのだけど、ものぐさDIYなので、材料全体を欠きこんだ。そしてその中心にだいたい垂直に穴を開ける。
いろんな口コミや経験談を見聞きする限りでは、素人DIYではボルトの位置と実際に穴を空けた位置が合わないケースが多いようだったので、
「ボルトをモルタルに入れ固まる前にすぐに土台を乗せる」
ことにより対処した。
大引き用の溝切り
次に土台と大引きを接合する部分を欠き込む。
ここは複雑なホゾにはせずに、シンプルに土台を欠き込むのみとした。DIYのツーバーフォー工法ならまぁこんなやり方でじゅうぶんかと思っている。専門書でも、このやり方でじゅうぶんだという記載もあったので、在来工法のようなホゾ組みは無しだ。
欠き込みはボルトの穴あけのときと同様だったが、マルノコで切れ目を入れ、ノミで切れ目の部分を切り落とす。多少めんどくさいけど、たくさん切込みを入れておいたほうが、ノミで作業する時に格段に楽だ。
土台の設置
上にも書いたように、コンクリートブロックの穴にモルタルを充填した後に、ボルトを差し込み、土台を置く。土台の下には基礎パッキンを敷いた。
失敗した点が3箇所。以下がその失敗談。
- 失敗1:1本だけ試しにボルトを先に固定しておいたのだけど、そこがうまくいかなかったので穴を開けなおした。
- ボルトを深く埋めすぎたので、引っ張ったり差したりしていたのだけど、その過程でモルタルの硬化が始まり、モルタル内部に空隙ができた。
- ボルトがじゅうぶんに埋まらなかったので石頭ハンマーでボルトの頭を叩いていたらネジ溝が歪んでしまい、ナットが入らなくなった。
結局、グラインダーでボルトの先端を切り、強引にナットを締めた。
そんなこんなで失敗だらけでイマイチ強度に自信は持てないので、セルフリフォームした時気に余った火打ち金物を入れて気休めとした。
基礎パッキンとは
基礎パッキンとは、通気層を確保するために土台と基礎の間に挟みこむパッキン。
黒くて固くて、かなり丈夫。基礎パッキンを利用すれば、床下通風孔が要らなくなるので施工が簡単なのでDIY向き。
コーナー用とか基礎パッキンロングとかいろんなタイプがあるので、組み合わせを見ているだけでもパズルみたいで楽しい。
一般住宅でも使用例は多くて、何人かの友人が基礎パッキン工法の家に住んでいるけど、床下を空気が通り抜けるので、冬は寒いと言ってる人もいる。
大引きの設置~土台完成
土台をボルトで固定し、大引きを入れる。土台の欠き込みがぴったりだったので、ハンマーで叩いて収める。
ボルト、座金、ナットともZ金物を使用した。
Z金物(Zマーク認定金物)とは
(財)日本住宅・木材技術センターというところで、強度検査の結果をして、基準をクリアした高品質な建築用の接合金物のこと。
Z金物のZは、
アルファベットでこれ以上後ろがない=これ以上強いものがない
というところに由来しているらしい。
でも最近は、認定を受けていない偽物のZマーク金物もあるらしい。
念のため、土台の対角線を計ったら、ぴったりと同じ寸法だった。同じ寸法だということは、歪みのない正確な長方形だということだ。
下の写真が土台と大引きまで設置したところ。仮設の水盛り・遣り方を外したこともあってか、ようやく物置小屋の輪郭が見えてきた。